Celebrating Shared Stories: Lufthansa City Center

対談 - マルクス・オルト、Lufthansa City Center Reisebüropartner GmbH CEO

世の中には契約の締結から始まる物語もあります。しかしこの物語の始まりは、ケルンでビルの前にたたずむ少年です。世界各地の時計が並んでいるのを見つめながら、世界はどれだけ広いんだろう、どこまで行けるんだろう、と初めて感じていました。その好奇心が消えることはありませんでした。こうして数十年後、同じビルに戻ってきます。そしてやがて、世界一流の旅行フランチャイズネットワークを築くにいたるのです。

Lufthansa City Center(LCC)は、ルフトハンザ グループのパートナーとして生まれた会社ではありません。当初はグループの一部でした。元々は少数のルフトハンザ市内営業所だった組織が、どのようにして世界一流の旅行フランチャイズネットワークに成長したのか。その物語の核心にあるのは、信頼、変革、そして本当の開花を妨げない勇気です。

設立:1991年

本社:ドイツ、フランクフルト

事業内容:パッケージ旅行、法人旅行、独立した旅行会社による世界のフランチャイズネットワーク

最高経営責任者:マルクス・オルト(LCC Reisebüropartner GmbH)- 兼LCC Reisebüro AG監査役会会長

従業員数:8,890名

パートナーシップ:LCCは、かつてのルフトハンザ市内営業所から発展したもので、立ち上げの初期はルフトハンザ グループの一部でした。その後2000年に独立してからは、パートナーによって構成されるネットワークを展開しています。現在は600のパートナーが110ヵ国以上で営業。国際事業はLufthansa City Center International(LCCI)が担い、ルフトハンザが現在も同社の持分を50%保有しています。残り50%はLCC Reisebüropartner GmbHが保有しています。

ウェブサイト: lufthansa-city-center.comThe link will be opened in a new browser tab

無条件の信頼

それは1991年のこと。当時ルフトハンザが下した決断は、マルクス・オルト氏にとって大胆なものでした。ドイツ国内の市内営業所を徐々に全く新しい形の旅行会社に変えていったのです。それによってLufthansa City Centerが誕生しました。当初はまだルフトハンザの一部でしたが、ちょうど10年後、財務的に自立した独立企業となります。ここからサクセスストーリーが始まりました。「当時は未知の領域に飛び込むような感覚でした」と振り返るオルト氏。「あの決断から何が生まれたのかと今から考えると、実に驚きです」

その決断は並外れた結果をもたらし、現在100ヵ国以上に展開する事業モデルが出来上がりました。ベースには、ビジネストラベルとレジャー旅行という2つの明確な柱があります。「もろい若枝として始まったものが、旅行部門における世界一流のフランチャイズネットワークに発展したのです」とオルト氏は続けます。組織形態を変えたことは重要な点でした。しかしオルト氏にとって当時本当に決定的だった点は、形のないものです。「それは背後にある信頼でした。起業家精神、現場の専門能力、そして共通のビジョンに対する信頼です。その信頼が、今日に至るまで我々のパートナーシップを形成し続けています」

「鶴が翼をくれました」
マルクス・オルト氏

巣立ち

Lufthansa City Centerにとって、ルフトハンザの名前は錨でもあり、踏み切り板でもあります。「どんな時も、ルフトハンザは単なるパートナー以上の存在でした」とオルト氏は語ります。「道を開きつつ、指針も示してくれたブランドです。この組み合わせにより、我々は独立して成長することができ、なおかつ自分たちより大きなものとのつながりを維持できました。このバランスが、現在までずっと我々を形作っています」

こうした強みは、企業が掲げる単なる飾り言葉ではありません。日々の協力の質、障害に対する対処法、複雑な法人旅行ソリューションの調整方法、そして何をもって「良い」とするかの共通認識に表れているとオルト氏は言います。「旅行は単なる商取引以上のものであると、我々双方が理解しています」と語るオルト氏。「それは信頼です。お客様は、世界にアクセスするため我々を信頼します。それに応える責任のもと、我々は共にひとつひとつの決定を下します」

35年以上の時を経て、両社の関係は深く個人的な関係にもなりました。「ルフトハンザは単なるブランドやビジネスパートナーではありません」とオルト氏は述べます。「私が一緒に成長してきた人々のコミュニティです。それによって別種の結びつきが生まれます。契約の結びつきではなく、感情的な結びつきです。私はそれこそがパートナーシップに本当のレジリエンスを与えてくれると考えます」

今後に向けて、オルト氏は、テクノロジーと人間の専門能力の交わる場所に次の進化が生まれると考えます。航空会社による販売、NDC、AI、ONE Orderは、オルト氏にとって抽象的な概念ではありません。旅行の販売と体験の形をすでに否応なく変えてきています。

「手順をお客様にとってよりシンプル、迅速、直観的にすること、そこに本当の可能性があります」と語るオルト氏。「技術革新を安定性や信頼と結びつけることは、課題であり、チャンスにもなります。まさにこの点で、我々のような強力なパートナーシップは決定的な違いを生み出します」 オルト氏が舵を取る行き先は地図に載っていません。「それはよりスマートで、接続に優れ、持続性の高いトラベルエコシステムです」

 

 

あと2点、お聞きかせください

オルトCEOに伺います。ドイツのLCCを率いるということは、ルフトハンザの名前を掲げつつ独立した企業家の精神を持つということです。両社共通のブランドを守る責任がある一方で、自社のグローバルネットワークを推進するためには自由が必要となりますが、どのようにして自分なりに両者のバランスを取っているのでしょうか?

「ルフトハンザの名前を掲げることは、責任と機会の両方をもたらします。ルフトハンザが過去100年に形作ってきた品質、確実性、信頼という価値は、我々の行為すべての土台であり続けます。企業家としてのひとつの責任は、顧客の最大の利益のために行動すること、つまり最善の助言をして、旅行の全分野から最良の提案をすることです。両者は均衡を保てます。相反するものではないからです。ルフトハンザ ブランドの長所は私たちに方向性を与えてくれる一方で、企業家としての自由は機敏で適切な対応を可能にします。まさにこの組み合わせが、我々のモデルを成功に導いているのです」

 

Lufthansa City Centerのフランチャイズモデルを立ち上げたことは、当時としては先を見据えた行動でした。この先、現代の旅行市場の課題に対応するにあたり、私たちのパートナーシップにとって次の大きな進化のステップは何だと考えますか?

「フランチャイズシステムの未来はハイブリッド型です。我々は2つの領域の長所を統合しなければなりません。つまり、専門家としての個人的な人間味のある旅行提案と、デジタルツール、AI、自動化による効率化という領域です。どちらかを他方に優先するという話ではありません。高度な形で両者を統合するということです。お客様はスムーズな体験を求めますが、信頼や専門能力にも価値を置きます。レジャーにしろ、ビジネスにしろ、複雑な条件の旅行であればなおさらです。我々のタスクは自らのビジネスモデルを進化させ続けること。感覚的な部分と技術的な部分で適切なバランスを見いだせば、今後の旅行の形にただ適応するような状態にはなりません。我々が能動的に未来の旅行を形作るのです」

オルトCEO、率直で示唆に富むご意見、どうもありがとうございました。