企業は取引だけで結びつく場合もあれば、共同で長期的な意義を追及する場合もあります。Siemensとルフトハンザ グループの関係は間違いなく後者です。Siemens Greater China社長兼CEOのシャオ・ソン博士は、世界有数の名声を誇る2社の結びつきが共通の確信に根ざしていると考えています。この先10年を形成していく組織というものは、変革を副次的なプロジェクトとみなすのではなく、戦略的な至上命令として実施する意志を持つのだと確信しているのです。
Celebrating Shared Stories: Siemens
対談 - シャオ・ソン博士、 Global Executive Vice President、Siemens Greater China 社長兼CEO
設立:1847年
本社:ドイツ、ミュンヘン
対象分野:インダストリー、インフラ、輸送、ヘルスケア
グローバルCEO:ローランド・ブッシュ(Siemens AG代表取締役社長兼CEO)
従業員数:約318,000名
パートナーシップ:ルフトハンザ グループの法人旅行主要パートナー。緊密な協力を活用して出張旅行の効率化・円滑化を目指す。
ウェブサイト: siemens.comThe link will be opened in a new browser tab
可能性を追及し続けた100年
シャオ社長のルフトハンザ グループとの縁は長年にわたります。それは意外にも個人的なお話です。「長い間、ルフトハンザは他にはない新鮮な体験を提供していますね」とシャオ社長は笑顔で語ります。「実は、ルフトハンザがきっかけでチーズの風味を楽しむようになったのです」。それは小さな出来事ですが、確かな効果をもたらしました。体験が足跡を残したからこそ記憶に刻まれたのです。
シャオ社長がSiemensとルフトハンザ グループの歴史を振り返ると、会社役員としては稀にみるほど昔まで遡ることになります。シャオ社長によれば、どちらの企業もイノベーションへの取り組みが自社のDNAに深く刻まれているという点で、本当の結びつきがある、ということです。「一世紀以上にわたり、可能性を追及し続けてきたこと、それが両社の歴史を貫いている」とシャオ社長は語ります。「Siemensは世界中に電機を拡大し、ルフトハンザはフライトを通して世界へのアクセスを実現。そのDNAは生き続けています。今日、Siemensは産業用AIを主導、ルフトハンザはデジタルアビエーションの先駆者です」
そのような伝統は、サービスの受け手に対する両社の向き合い方にも表れています。シャオ社長が両社共通のコア・バリューとして挙げるのは、高い信頼性と卓越したオペレーションです。「両社とも、その信頼性とオペレーショナル・エクセレンスでよく知られています。人を運んだり、産業を動かしたりする以上、失敗という選択肢はないからです」。Siemensは顧客に寄り添って本当の課題を理解するとシャオ社長は言います。ルフトハンザの業務も同じ理念です。決定を下すときは常に搭乗客の体験を中心に据えます。「本当のニーズを理解してこそ、本当の価値を創造できるのです」
舞台はラボから滑走路へ
シャオ社長によれば、航空業界はAIがすでに具体的な結果を出していることが極めて顕著な分野です。「AIは産業界のどこにでも存在します。航空業界はその代表的な一例です」とシャオ社長は語ります。「AIは業界の最も深刻な課題、つまり高コスト、業務の複雑さ、そして脱炭素化への喫緊のニーズに対処します。AIの舞台がラボから滑走路に移っているのは、すでに明らかです。予知保全で遅延を未然に防ぎ、航路の最適化で燃料消費を削減し、地上業務の高度化で人と貨物の動きを迅速化しています」
しかし、機会を手にするのは全力を挙げる意志のある者だけだとシャオ社長は明言します。一般的な課題(そしてシャオ社長の述べる機会の源)は、AIをしっかりとビジネスの現実につなぎ合わせることです。「AIを副次的なプロジェクトとするのではなく、変革の至上命令として、すべての決定、すべてのプロセス、すべての業務に関与させるのです」。産業用AIのグローバルリーダーたるSiemensは、すでにこのような確信に基づき、「さまざまな産業にわたって全規模の企業に対してAIによる変革の力を切り開き、スピードでも規模でも現実世界への応用を推進すべく」尽力しています。
そのようなビジョンは地理的にも拡大しています。Siemensとルフトハンザ グループがともに深く根を下ろす中国は、シャオ社長から見て特に有望な市場です。ルフトハンザが「航空業界の次なる百年に乗り出すなかで、現地に合わせた体験を継続的に向上させつつ、世界的な専門能力を共有する」ことにシャオ社長は期待しています。意欲的な姿勢は地理的なものにとどまりません。次の開拓領域は、両社がすでにそれぞれの分野で取り組んでいるテーマ、すなわち、より持続可能な未来へのシフトです。「Siemensは産業におけるエネルギー利用のあり方を変革し、ルフトハンザは持続可能な航空を推進しています」とシャオ社長は語ります。「さまざまな業界にわたり、私たちは環境への配慮と成長が共存できることを証明しています」。持続可能性は収益性を犠牲にして実現するものではなく、次なるイノベーションの原動力です。当初は両社に共通する理念として始まったものが、今や未来に向けた共通の信念に変わったのだとシャオ社長は考えます。
あと2点、お聞きかせください
シャオ社長、Siemensは世界的なテクノロジー大手としてデジタル化と産業変革に注力しています。ルフトハンザ グループとの協業を振り返ったとき、特に、ビジネストラベル、物流、企業イノベーションといった分野で、両社が互いの戦略の取り組みを後押しした出来事やプロジェクトは何でしょうか?
「厳密さ、高品質、顧客中心の体験に対するルフトハンザの一貫した尽力には心から感服しています。今後、持続可能性の共有、イノベーション、変革の推進といった面でさらなる機会が生まれると信じています」
Siemensとルフトハンザ グループは意欲的な気候目標に向けて取り組んでいますが、持続可能な航空とスマートモビリティという分野でパートナーシップはどう進化していくとお考えになりますか? 自動化、デジタルツイン、グリーンテクノロジーにおけるSiemensの専門能力は、航空業界のより持続可能な未来を共に形成するうえでどのような役割を果たしうるでしょうか?
「気候目標については、さまざまな業界の企業が共通の目標として、ビジネスの成長を達成しながら環境に配慮した持続可能な開発を推進しようとしています。Siemensでは、持続可能性が私たちの行動の中核にあり、約90%のビジネスにおいて顧客が持続可能性にプラスの影響をもたらせるようにしています。Siemensは2030年までに顧客が全世界累計10億トン以上の排出量を回避できるよう貢献する意向です。Siemens Chinaでは5万以上の顧客に対して環境に配慮した低炭素・高品質の開発をサポートしていきます。
今後、AI、デジタルツイン、自動化、製造効率化などでSiemensの幅広いテクノロジーレパートリーをフル活用して、航空業界のより持続可能な未来をともに形作っていきたいと考えています。これらの能力を集結させることで、よりスマートな業務、エネルギー効率の向上、より持続可能なモビリティを航空エコシステム全体で後押しすることができます」
シャオ社長、このたびは示唆に富むお話、どうもありがとうございました。